園児の好き嫌いを克服させ、顧客数を10倍にした給食会社のブランド戦略
ツール名:パンフレット、ホームページ、食器
使用者:東邦食品株式会社
業種:給食会社
USPメッセージ:『きらいなものがすきになるよ!魔法のお給食』
大阪市大正区で企業向け弁当事業から始まった東邦食品株式会社。厳しい価格競争の中で自社の価値が伝わっていないと感じた同社は、事業の軸足を幼稚園給食へと移しました。
同社の「独自性」は、他社が気づいていなかった自社のプロセスにありました。元々社長は食育に強い関心があり、栄養士や調理師と協力して、子どもたちが嫌いなものでも美味しく食べられるような工夫を長年積み重ねてきました。
その結果、園児や保護者から「きらいだったにんじんを食べられるようになった」といった手紙を頻繁に受け取っていました。これは同社にとって重要な無形資産でしたが、その価値に気づかず明確に打ち出せてはいませんでした。
この「子どもたちの好き嫌いをなくす工夫」という、今まで無意識に行っていた独自のプロセス(コアプロセス)に着目し、『魔法のお給食』とネーミング。そして「きらいなものがすきになるよ!」というキャッチコピーを付け加え、強力なUSPを完成させました。
このUSPをパンフレットやホームページはもちろんのこと、園児が毎日使う食器にもロゴマークとして展開。園児、保護者、そして幼稚園の先生といった全ての関係者に、同社の提供する価値が一貫して伝わるようにしました。
給食サービスは一度契約すると業者の変更が難しい業界ですが、この取り組みの結果、顧客から絶大な支持を獲得。わずか数年で顧客数を10倍に増やすことに成功し、事業を大きく成長させました。

